【高校数学】対偶を使った証明の解き方をわかりやすく解説【背理法との違い・使い分け】

対偶を使った証明がよくわからない

対偶と背理法の違い・使い分けがわからない

対偶と背理法の見分け方を教えてほしい

こんな悩みがあるのなら、今回の記事が役に立つと思います。

元の命題がそのまま証明しにくいときには、対偶背理法 のどちらかで証明すると良いのはご存知ですよね?

背理法 については下の記事で解説しています。

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今回は 対偶 の使い方をわかりやすく解説します。

対偶(たいぐう)を利用した証明

対偶とは、簡単に言えば「裏の逆」です。

元の命題「A ⇒ B」とすると、

「Aでない ⇒ Bでない」なので、さらに(矢印を逆にする)にすると

対偶「Bでない ⇒ Aでない」

になります。

そして、対偶の真or偽 = 元の命題の真or偽 というのがポイントです。

つまり、

対偶が なら 元の命題も

対偶が なら 元の命題も

ということです。

対偶をどんな証明で利用すればいいのか?背理法との違いは?

対偶 を利用する問題の特徴

対偶 を使うべき証明問題には「ならば」(⇒)という言葉があります。

例えばこんな問題です。

n が自然数のとき、n² が偶数 ならば n も偶数であることを証明せよ。

直接証明が難しく、「ならば」も入っているので、対偶を使って証明するのがいいでしょう。

背理法 を使うべき問題の特徴

一方、背理法 を使うべき証明問題は

√3 − √5 が無理数であることを証明せよ。

のように、「ならば」の言葉がありません。

あとは「でない」、「少なくとも1つ」などの言葉が入っているのも特徴です。

整数 n が 5 の倍数 でない ならば、n² は 5 の倍数 でない ことを証明せよ。
整数 a, b, cについて、a² + b² = c² とする。a, b のうち、少なくとも1つ は 3の倍数 であることを証明せよ。
背理法を使った証明については、以下の記事を読んでください。
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それでは実際に、対偶を使った証明を見ていきましょう。

【例題】整数 a, bについて、ab が 4で割り切れないならば、a, b の少なくとも一方は奇数であることを証明せよ。

これをそのまま証明することは難しいので、対偶か背理法を使おうと考えます。

ならば」の言葉が入っていて、「少なくとも一方」と書いてあるので 対偶 を使うべきだと判断します。

まず、元の命題「A ⇒ B」を 対偶「Bでない ⇒ Aでない」に書き換えます。

【証明】

対偶「a, b がともに偶数 ならば、ab は 4で割り切れる」を示せばよい。

「a, b の少なくとも一方が奇数」の否定は「a, b がともに偶数」です。

確率における余事象の考え方に似ていますね。

a, b がともに偶数のとき、

a = 2m, b = 2n(m, n:整数)とおける。

ab = 2m・2n

= 4mn

これは4で割り切れる。

ゆえに、a, b がともに偶数 ならば、ab は 4で割り切れる。

したがって、与題は示された。 [終]