【隣接3項間の漸化式】0以外の定数項を含むパターンの解法(特性方程式の作り方2つ)

「隣接3項間の漸化式」に0以外の定数項が含まれるときってどうすればいいの?

特性方程式の作り方、解法パターンをわかりやすく教えてほしい!

こんなお悩みを解決します。

 

隣接3項間の漸化式」に 0以外の定数項 が含まれるパターンの問題($ a_{n+2} + p a_{n+1} + q a_n = \color{red}{r} $)は、国公立大・難関私立大の入試で出題されることがあります。

今回は、このパターンの解法をわかりやすく解説します。

 

なお、ふつうの「隣接3項間の漸化式($ a_{n+2} + p a_{n+1} + q a_n = 0 $)」の解法についてはこちら。

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【隣接3項間の漸化式】解法をわかりやすく丁寧に解説!【特性方程式パターン3つ+αを完全理解】
目次

【隣接3項間の漸化式】0以外の定数項を含むパターンの解法は2つ!

隣接3項間の漸化式」に 0以外の定数項 が含まれるパターン($ a_{n+2} + p a_{n+1} + q a_n = r $)の解法は2通りあります。

解答の入口で

解法1:特性方程式 $ c + pc + qc = r $ を解く

あるいは

解法2:特性方程式 $ x^2 + px + q = 0 $ を解く

とスタートするかの2通りです。

難易度・手間を比べても、どちらの解法でやってもあまり差はないように思います。

問題文に特に誘導がなければ、好きな方で解けばOKです。

【隣接3項間の漸化式】0以外の定数項を含むパターンの解法1

解答の流れ

細かく手順を分けると以下のようになります。

  1. 特性方程式 $ c + pc + qc = r $ を解く
  2. 隣接3項間の漸化式(定数項r)を変形する
  3. $ a_{n} −c = b_{n} $ とおく
  4. 特性方程式 $ x^2 + px + qx = 0 $ を解く
  5. 隣接3項間の漸化式(定数項0)を変形する(2通り)
  6. 数列 $ \{ b_{n+1} −\alpha b_{n} \}$, $ \{ b_{n+1} −\beta b_{n} \}$ の一般項を求める
  7. 手順⑥で求めた一般項の辺々を引く
  8. $ a_{n} −c = b_{n} $ を戻す

※ 手順① は「$ (a_{n+2} − c) + p(a_{n+1}− c) +q(a_{n}− c) = 0 $ をみたす 定数 $c$ を見つける」と同じ意味

【例題】条件 $ a_1 = 1,$ $ a_2 = 6 ,$  $ a_{n+2} + a_{n+1} −6 a_n = 4 $ によって定められる数列 $ \{ a_n \} $ の一般項を求めよ。

【手順①】特性方程式 $ c + pc + qc = r $ を解く

【解答1】

隣接3項間の漸化式

$ $ $ a_{n+2} + a_{n+1} −6 a_n = 4 $ ・・・①

の特性方程式 $ c + c −6c = 4 $ を解くと

$ $ $ c = −1 $

(注)この特性方程式は何のために作ったのか?というと

$ $ $ (a_{n+2} − c) + (a_{n+1}− c) −6 (a_{n}− c) = \color{red}{0} $

をみたす 定数 $c$ を見つけるためです。

$ b_n = a_n − c \ (c:定数)$ とすると

$ $ $ \begin{cases}
a_{n} = b_{n} + c \\
\\
a_{n+1} = b_{n+1} + c \\
\\
a_{n+2} = b_{n+2} + c \\
\end{cases} $

より、漸化式① に代入して

$ $ $ ( b_{n+2} + c ) + ( b_{n+1} + c ) −6 ( b_{n} + c ) = 4 $

∴ $ b_{n+2} + b_{n+1} −6 b_{n} = \color{red}{4 + 4c} $

$ \color{red}{4 + 4c} = 0 $ とすると $ c = −1 $

よって、漸化式① は

$ $ $ (a_{n+2} +1) + (a_{n+1}+1) −6 (a_{n}+1) = \color{red}{0} $

と変形できるわけです。

【手順②】隣接3項間の漸化式(定数項r)を変形する

なので、漸化式① は

$ $ $ (a_{n+2} +1) + (a_{n+1}+1) −6 (a_{n}+1) = \color{red}{0} $

と変形できる。

【手順③】$ a_{n} −c = b_{n} $ とおく

$ a_{n} + 1 = b_{n} $ とおくと

$ $ $ \underbrace{ (a_{n+2} +1) }_{ b_{n+2} } + \underbrace{ (a_{n+1}+1) }_{ b_{n+1} } −6 \, \underbrace{  (a_{n}+1) }_{ b_{n} } = 0 $

∴ $ b_{n+2} + b_{n+1}−6b_{n} = 0 $ ・・・②

【手順④】特性方程式 $ x^2 + px + qx = 0 $ を解く

さらに、特性方程式 $ x^2 + x −6 = 0 $ を解くと

$ $ $ (x+3) (x−2) = 0 $

∴ $ x = −3 , \ 2 $

$ b_{n+2} + b_{n+1}−6b_{n} = 0 $ は、ふつうの「隣接3項間の漸化式(定数項0)」になっています。

ここから先は、以下の記事に書いてあるパターンの解法に持ち込めばOK。

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【隣接3項間の漸化式】解法をわかりやすく丁寧に解説!【特性方程式パターン3つ+αを完全理解】

【手順⑤】隣接3項間の漸化式(定数項0)を変形する(2通り)

なので、漸化式② は次の2通りに変形できる。

$ $ $ \begin{cases}
b_{n+2} + 3 b_{n+1} = 2 \left( b_{n+1} + 3 b_n \right) \, ・・・③ \\
\\
b_{n+2} −2 b_{n+1} =  −3 \left( b_{n+1} −2 b_n \right) \, ・・・④ \\
\end{cases} $

【手順⑥】数列 $ \{ b_{n+1} −\alpha b_{n} \}$, $ \{ b_{n+1} −\beta b_{n} \}$ の一般項を求める

③ より、$ \{ b_{n+1} + 3 b_{n} \}$ は

$ $ $ \begin{cases}
初項 \, b_{2} + 3 b_{1} = (a_{2} + 1) + 3 (a_{1}+1) = 13 \\
\\
公比 \, 2  \\
\end{cases} $

の等比数列。

④ より、$ \{ b_{n+1} −2 b_{n} \}$ は

$ $ $ \begin{cases}
初項 \, b_{2} −2 b_{1} = (a_{2} + 1) −2 (a_{1}+1) = 3 \\
\\
公比 \, −3  \\
\end{cases} $

の等比数列。

よって

$ $ $ \begin{cases}
b_{n+1} + 3 b_{n} = 13 \cdot 2^{n-1} \, ・・・⑤ \\
\\
b_{n+1} −2 b_{n} = 3 \cdot (−3)^{n-1} \, ・・・⑥ \\
\end{cases} $

(注)初項 $a$, 公比 $r$ の等比数列 $ \{a_n\} $ の一般項は $ ar^{n-1}$

【手順⑦】手順⑥で求めた一般項の辺々を引く

⑤ $−$ ⑥ より

$ $ $ 5 b_{n} = 13 \cdot 2^{n-1} − 3 \cdot (−3)^{n-1} $

$ $   $ = 13 \cdot 2^{n-1} + (−3)^{n} $

∴ $ \displaystyle{ b_{n} = {1 \over 5} \left\{ 13 \cdot 2^{n-1} + (−3)^{n} \right\} } $

【手順⑧】$ a_{n} −c = b_{n} $ を戻す

∴ $ \displaystyle{ a_{n} + 1 = {1 \over 5} \left\{ 13 \cdot 2^{n-1} + (−3)^{n} \right\} } $

∴ $ \displaystyle{ a_{n} = {1 \over 5} \left\{ 13 \cdot 2^{n-1} + (−3)^{n} \right\} − 1 } $

$ $ $ \displaystyle{ = {1 \over 5} \left\{ 13 \cdot 2^{n-1} + (−3)^{n} − 5 \right\} } $

こんな流れで、一般項 $a_n$ が求められました。

【隣接3項間の漸化式】0以外の定数項を含むパターンの解法2

先ほどと同じ例題を、もうひとつの解法で解いてみましょう。

解答の流れ

  1. 特性方程式 $ x^2 + px + q = 0 $ を解く
  2. 隣接3項間の漸化式(定数項r)を変形する(2通り)
  3. $ a_{n+1} − \alpha a_{n} = b_{n} ,$  $ a_{n+1} − \beta a_{n} = c_{n} $ とおく
  4. 数列 $ \{ b_{n} \}$, $ \{ c_{n} \}$ の一般項を求める
  5. $ a_{n+1} − \alpha a_{n} = b_{n} ,$  $ a_{n+1} − \beta a_{n} = c_{n} $ を戻す
  6. 手順⑤で求めた一般項の辺々を引く

※ 手順①は、あえて定数項 $r$ を無視するのがポイント!

【例題】条件 $ a_1 = 1,$ $ a_2 = 6 ,$  $ a_{n+2} + a_{n+1} −6 a_n = 4 $ によって定められる数列 $ \{ a_n \} $ の一般項を求めよ。

【手順①】特性方程式 $ x^2 + px + q = 0 $ を解く

定数項 $\color{red}{r\ (=4)}$ をあえて無視 して、特性方程式を作ります。

【解答】

隣接3項間の漸化式

$ $ $ a_{n+2} + a_{n+1} −6 a_n = 4 $ ・・・①

の特性方程式 $ x^2 + x − 6 = 0 $ を解くと

$ $ $ (x+3) (x−2) = 0 $

∴ $ x = −3 , \ 2 $

(注)この特性方程式は何のために作ったのか?というと

$ $ $ \begin{cases}
a_{n+2} − \alpha a_{n+1} = \beta \left( a_{n+1} − \alpha a_n \right) + 4  \\
\\
a_{n+2} −\beta a_{n+1} =  \alpha \left( a_{n+1} − \beta a_n \right) + 4  \\
\end{cases} $

をみたす $ \alpha , \ \beta $ を見つけるためです。

【手順②】隣接3項間の漸化式(定数項r)を変形する(2通り)

なので、漸化式① は次の2通りに変形できる。

$ $ $ \begin{cases}
a_{n+2} + 3 a_{n+1} = 2 \left( a_{n+1} + 3 a_n \right) + 4 \, ・・・② \\
\\
a_{n+2} −2 a_{n+1} =  −3 \left( a_{n+1} − 2 a_n \right) + 4 \, ・・・③ \\
\end{cases} $

【手順③】$ a_{n+1} − \alpha a_{n} = b_{n} ,$  $ a_{n+1} − \beta a_{n} = c_{n} $ とおく

②、③ で、$ a_{n+1} + 3 a_{n} = b_{n} ,$  $ a_{n+1} −2 a_{n} = c_{n} $ とおくと

$ $ $ \begin{cases}
\underbrace{ a_{n+2} + 3 a_{n+1} }_{ b_{n+1} } = 2 \, \underbrace{ \left( a_{n+1} + 3 a_n \right) }_{ b_{n} } + 4 \\
\\
\underbrace{ a_{n+2} −2 a_{n+1} }_{ c_{n+1} } =  −3 \, \underbrace{ \left( a_{n+1} − 2 a_n \right) }_{ c_{n} } + 4 \\
\end{cases} $

∴ $ \begin{cases}
b_{n+1} = 2 b_{n} + 4 \, ・・・④ \\
\\
c_{n+1} = −3 c_{n} + 4 \, ・・・⑤ \\
\end{cases} $

【手順④】数列 $ \{ b_{n} \}$, $ \{ c_{n} \}$ の一般項を求める

④ より、特性方程式 $ c = 2c + 4 $ を解くと

$ $ $ c = −4 $

∴ $ b_{n+1} + 4 = 2 ( b_{n} + 4 ) $

⑤ より、特性方程式 $ c = −3c + 4 $ を解くと

$ $ $ c = 1 $

∴ $ c_{n+1} − 1 = −3 ( c_{n}− 1 ) $

よって、漸化式④、⑤ は次のように変形できる。

$ $ $ \begin{cases}
b_{n+1} + 4 = 2 ( b_{n} + 4 ) \, ・・・⑥ \\
\\
c_{n+1} − 1 = −3 ( c_{n} − 1 ) \, ・・・⑦ \\
\end{cases} $

 

⑥ より、$ \{ b_{n} + 4 \}$ は

$ $ $ \begin{cases}
初項 \, b_{1} + 4 = a_{2} + 3 a_{1} + 4 = 13 \\
\\
公比 \, 2  \\
\end{cases} $

の等比数列。

⑦ より、$ \{ c_{n} − 1 \}$ は

$ $ $ \begin{cases}
初項 \, c_{1} − 1 = a_{2} −2 a_{1} − 1 = 3 \\
\\
公比 \, −3  \\
\end{cases} $

の等比数列。

ゆえに

$ $ $ \begin{cases}
b_{n} + 4 = 13 \cdot 2^{n-1} \,  \\
\\
c_{n} − 1 = 3 \cdot (−3)^{n-1} \,  \\
\end{cases} $

【手順⑤】$ a_{n+1} − \alpha a_{n} = b_{n} ,$  $ a_{n+1} − \beta a_{n} = c_{n} $ を戻す

∴ $ \begin{cases}
a_{n+1} + 3 a_{n} + 4 = 13 \cdot 2^{n-1} \, ・・・⑧ \\
\\
a_{n+1} −2 a_{n} − 1 = 3 \cdot (−3)^{n-1} \, ・・・⑨ \\
\end{cases} $

【手順⑥】手順⑤で求めた一般項の辺々を引く

⑧ $−$ ⑨ より

$ $ $ 5 a_{n} + 5 = 13 \cdot 2^{n-1} − 3 \cdot (−3)^{n-1} $

∴ $ 5 a_{n} = 13 \cdot 2^{n-1} + (−3)^{n} − 5 $

∴ $ \displaystyle{ a_{n} = {1 \over 5} \left\{ 13 \cdot 2^{n-1} + (−3)^{n} − 5 \right\} } $

というわけで「解法1」と同じ答えが出せましたね。

【まとめ】隣接3項間の漸化式 0以外の定数項を含むパターンの解法2つ!

最後にまとめです。

隣接3項間の漸化式」に 0以外の定数項 が含まれるパターン($ a_{n+2} + p a_{n+1} + q a_n = r $)の解法は2通り。

解答の入口で

解法1:特性方程式 $ c + pc + qc = r $ を解く

あるいは

解法2:特性方程式 $ x^2 + px + q = 0 $ を解く

とスタートします。

もし問題文に誘導がなくても、ノーヒントで解けるようにしておきましょう!

【隣接3項間の漸化式】特性方程式でなぜ解けるの?

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