受け身(受動態)のルール・文法がイマイチ理解できていない
受け身(受動態)の肯定文・疑問文・否定文の作り方がごっちゃになってしまう
他の文法との違いが分からずいつも混乱してしまう
こういった悩みをお持ちの人に向けて、この記事を書きました。
「受け身(be動詞 + 過去分詞)」の文法は、確かに紛らわしく混乱しがちですが、実は 受け身をマスターするために押さえるべきポイントはたった1つ です。
今回の記事を読めば、
- 受け身(受動態)の作り方・ポイント
- 受け身(受動態)の肯定文・疑問文・否定文
- 受け身(受動態)の過去形・未来形
これらの知識がガッチリ身につくはずです。
基礎の基礎から、丁寧にわかりやすく解説していきます。
英語の「受け身(受動態)」を一緒にマスターしましょう!
【英文法】受け身・受動態(be動詞 + 過去分詞)とは
受け身(受動態)とは、「be動詞 + 過去分詞」の形で、「〜される」という意味になる文法です。
例えば、
She is loved by many people.(彼女はたくさんの人々に愛されています。)
English is spoken in UK.(イギリスでは英語が話されます。)
のような使い方です。
過去分詞について
過去分詞 は、受け身(受動態) や 現在完了形 などの文法で使われる動詞の形のことです。
動詞は、原形 → 過去形 → 過去分詞形 の変化のしかたによって「規則動詞」と「不規則動詞」に分けられます。
規則動詞
規則動詞の 過去分詞形 の作り方には、以下の3パターンがあります。
- ふつうは「ed」をつける
- e で終わる語は「d」だけつける
- 短母音 + 子音字 で終わる語は、子音字を重ねて「ed」をつける
- 子音字 + y で終わる語は、y を i に変えて「ed」をつける
①の例:
- play → played
- enjoy → enjoyed
- watch → watched
②の例:
- use → used
- like → liked
- prepare → prepared
③の例:
- stop → stopped
- plan → planned
- wrap → wrapped
※ 短母音(a、i、u、e、oの音で、短く発音するもの。「音を伸ばさない母音」と考えるとわかりやすい)
子音字(a、i、u、e、o以外の文字すべて)→ 重ねて「ed」をつける
④の例:
study → studied
※ 子音字 + y で終わる語 → y を i に変えて「ed」をつける
不規則動詞
不規則動詞の 過去分詞形 は、しっかり暗記しておく必要があります。
英語の教科書の最後の方に、「不規則動詞 変化表」というものがあるので、それを使って完璧に覚えておきましょう。
覚え方のコツとしては、
「話す speak – spoke – spoken(スピーク スポーク スポークン)」
のように、
「意味 原形 – 過去形 – 過去分詞形(それぞれ発音しながら)」
を1セットとして、リズムよく暗記しましょう。
【重要】受け身(受動態)は「be動詞」がカギ!
受け身(受動態)をマスターする上で最も重要なポイントは、
受け身(受動態) は「be動詞の文」と同じだと考える!
ということです。
例えば、先ほどの
She is loved by many people.(彼女はたくさんの人々に愛されています。)
でいうと、
- S(主語)→ She
- V(動詞)→ is
と見なすということです。
なお、「be動詞」を復習したい人はこちら。
be動詞のルール(文法)がいまいち理解できていない 肯定文・疑問文・否定文の作り方がいつも分からなくなる 一般動詞のルール(文法)とこんがらがってしまう こういった悩みを持っている人に向けて、今回の記事を書きました。 &[…]
受け身(受動態)の文法はこれだけ!
受け身(受動態)を使った肯定文・疑問文・否定文の作り方を解説します。
話をわかりやすくするために、現在形の場合だけで説明します。
- 肯定文: S + be動詞 + 過去分詞〜 . (Sは〜されます。)
- 疑問文: be動詞 + S + 過去分詞〜 ? (Sは〜されますか。)
- 否定文: S + be動詞 not + 過去分詞〜 . (Sは〜されません。)
※ S、V は以下の通り。
S:主語(〜が・は)
V:動詞(〜する・である)→ 今回は be動詞 の現在形(is, am, are)
簡単な例を挙げると、
- 肯定文: It is made in Japan.(それは日本で作られています。)
- 疑問文: Is it made in Japan?(それは日本で作られていますか。)
- 否定文: It is not made in Japan.(それは日本で作られていません。)
上記のルール通りに、受け身の文が作られているのがわかると思います。
それぞれ詳しく解説していきます。
受け身(受動態)の肯定文
「受け身(受動態)の肯定文」は以下の語順になります。
S + be動詞 + 過去分詞〜 . (Sは〜されます。)
「主語 + be動詞 + 過去分詞」の順番で文を始めます。
【例】受け身(受動態)の肯定文
(1) I am called Ken.(私はケンと呼ばれています。)
(2) They are made in Japan.(それらは日本で作られています。)
(3) English is spoken in Singapore.(シンガポールでは英語が話されています。)
受け身(受動態)の疑問文
「受け身(受動態)の疑問文」は以下の語順になります。
be動詞 + S + 過去分詞〜 ? (Sは〜されますか。)
受け身(受動態)の 肯定文 → 疑問文 に書き換えるには、
- be動詞 を S(主語)の前にもってくる
- 文の終わりを「?」(クエスチョンマーク)にする
の手順でOK。
【例】受け身(受動態)の 肯定文 → 疑問文
受け身(受動態)の肯定文を、疑問文に書き換える練習をしてみましょう。
(1) I am called Ken.(私はケンと呼ばれています。)
→ Am I called Ken?(私はケンと呼ばれていますか。)
(2) They are made in Japan.(それらは日本で作られています。)
→ Are they made in Japan?(それらは日本で作られていますか。)
(3) English is spoken in Singapore.(シンガポールでは英語が話されています。)
→ Is English spoken in Singapore?(シンガポールでは英語が話されていますか。)
先ほど説明した手順①、②に従えば大丈夫です。
受け身(受動態)の否定文
「受け身(受動態)の否定文」は以下の語順になります。
S + be動詞 not + 過去分詞〜 . (Sは〜されません。)
受け身(受動態)の 肯定文 → 否定文 に書き換えるには、
「 be動詞 のすぐ後ろに not を入れる」
だけで完了です。
【例】受け身(受動態)の 肯定文 → 否定文
受け身(受動態)の肯定文を、否定文に書き換える練習をしてみましょう。
(1) I am called Ken.(私はケンと呼ばれています。)
→ I am not [I’m not] called Ken.(私はケンと呼ばれていません。)
(2) They are made in Japan.(それらは日本で作られています。)
→ They are not [aren’t] made in Japan.(それらは日本で作られていません。)
(3) English is spoken in Singapore.(シンガポールでは英語が話されています。)
→ English is not [isn’t] spoken in Singapore.(シンガポールでは英語が話されていません。)
先述の「 be動詞 のすぐ後ろに not を入れる」というルールそのままですね。
受け身(受動態)の過去形はカンタン!
ここまでは「受け身(受動態)の現在形」を学んできましたが、「過去形」の場合はどうなるのでしょうか?
「受け身(受動態)の過去形」は、 be動詞 を過去形にする だけです。
- 肯定文: S + be動詞 + 過去分詞〜 . (Sは〜されました。)
- 疑問文: be動詞 + S + 過去分詞〜 ? (Sは〜されましたか。)
- 否定文: S + be動詞 not + 過去分詞〜 . (Sは〜されませんでした。)
※ S、V は以下の通り。
S:主語(〜が・は)
V:動詞(〜する・である)→ 今回は be動詞 の過去形(was, were)
【例】受け身(受動態)の過去形
「受け身(受動態)の過去形」の肯定文を、疑問文・否定文に書き換えてみます。
(1) I was called Ken.(私はケンと呼ばれていました。)
→ 疑問文:Was I called Ken?(私はケンと呼ばれていましたか。)
→ 否定文:I was not called Ken.(私はケンと呼ばれていませんでした。)
(2) They were made in Japan.(それらは日本で作られました。)
→ 疑問文:Were they made in Japan?(それらは日本で作られましたか。)
→ 否定文:They were not made in Japan.(それらは日本で作られませんでした。)
(3) English was spoken in the class.(そのクラスでは英語が話されました。)
→ 疑問文:Was English spoken in the class?(そのクラスでは英語が話されましたか。)
→ 否定文:English was not spoken in the class.(そのクラスでは英語が話されませんでした。)
参考:受け身(受動態)の未来形
「受け身(受動態)の未来形」では、助動詞 will が登場します。
なので、肯定文・疑問文・否定文の作り方も 助動詞の文と同じ と考えるとスッキリ理解できます。
- 肯定文: S + will be + 過去分詞〜 . (Sは〜されるでしょう。)
- 疑問文: Will + S + be + 過去分詞〜 ? (Sは〜されるでしょうか。)
- 否定文: S + will not be + 過去分詞〜 . (Sは〜されないでしょう。)
※ 助動詞「will」があるので、be動詞は原形!
【例】受け身(受動態)の未来形
「受け身(受動態)の未来形」の肯定文を、疑問文・否定文に書き換えてみます。
肯定文:He will [He’ll] be invited to the party.(彼はパーティーに招待されるでしょう。)
→ 疑問文:Will he be invited to the party?(彼はパーティーに招待されるでしょうか。)
→ 否定文:He will not [won’t] be invited to the party.(彼はパーティーに招待されないでしょう。)
「助動詞の文」と見なすことで、文の書き換えもシンプルになりました。
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