比例のグラフのかき方、読み取り方がよくわからない
比例定数って何なのかイマイチわからない
直線の傾き、変化の割合と言われてもピンと来ない
こういった悩みを持っている人に向けて、この記事を書きました。
「比例とは何か?」から始まり「比例のグラフのかき方・読み方」まで、わかりやすく説明していきます。
この記事を読めば、比例の関係をスッキリ理解できるようになります。
比例とは?
「比例」とは、教科書的に言えば「xの値が2倍, 3倍, ・・・になるとき、yの値も2倍, 3倍, ・・・になる」ことです。
例えば、「$1$本$100$円のペンがあって、$x$本買ったら合計 $y$円になる」みたいな問題ですね。
この場合、$x$と$y$の関係式は「$y = 100x$」ですが、この「$100$」のことを比例定数と言います。
【比例の関係】比例定数とは?
学校の授業では、比例の関係における「比例定数」はこう習いました。
例えば、
・$y = 2x$ → 比例定数は $2$
・$y = x$ → 比例定数は $1$
・$y = -3x$ → 比例定数は $-3$
・$\displaystyle{ y = {1 \over 2}x } $ → 比例定数は $\displaystyle{ {1 \over 2} } $
という具合です。
ちなみに、この「比例定数」は別名「傾き」とか「変化の割合」とも言います。
後々習うので、ここで覚えておきましょう。
比例定数(傾き)は「グラフの進み方」
比例の関係における「比例定数(傾き)」は簡単に言うと「グラフの進み方」です。
右に ○ 進んで、上・下に △ 進む 直線(原点Oを通る直線)
→ 比例定数は $\displaystyle{ △ \over ○ }$
注意点1:
「右に」のところをしっかり覚えてください。
「左に」じゃダメです。
注意点2:
△がプラス(正)のときは上に進む↑
△がマイナス(負)のときは下に進む↓
いくつか例を挙げて説明します。
【例1】$y = x$
右に 1 進んで、上に 1 進む
→ 比例定数(傾き)は $\displaystyle{ \color{red}{1} \over \color{red}{1} } = 1 $
【例2】$y = 2x$
右に 1 進んで、上に 2 進む
→ 比例定数(傾き)は $\displaystyle{ \color{red}{2} \over \color{red}{1} } = 2 $
【例3】$\displaystyle{ y = {1 \over 2} x } $
分数になっても考え方は同じ。
右に 2 進んで、上に 1 進む
→ 比例定数(傾き)は $\displaystyle{ \color{red}{1} \over \color{red}{2} } $
【例4】$y = -x$
右に 1 進んで、下に 1 進む
→ 比例定数(傾き)は $\displaystyle{ \color{blue}{−1} \over \color{red}{1} } = −1 $
【例5】$\displaystyle{ y = −{2 \over 3}x } $
右に 3 進んで、下に 2 進む
→ 比例定数(傾き)は $\displaystyle{ { \color{blue}{−2} \over \color{red}{3} } = −{2 \over 3} } $
比例のグラフを「描く」問題
では、実際に比例のグラフを描いてみましょう。
比例のグラフを描くときは、「原点Oを通る直線」であることを忘れずに!
【例題1-1】$y = 3x$ のグラフをかけ。
比例定数は $\displaystyle{ 3= { \color{red}{3} \over \color{red}{1} } }$
→ 右に 1 進んで、上に 3 進む直線
【例題1-2】$y = -2x$ のグラフをかけ。
比例定数は $\displaystyle{ −2 = {\color{blue}{−2} \over \color{red}{1} } }$
→ 右に 1 進んで、下に 2 進む直線
【例題1-3】$\displaystyle{y = {2 \over 3} x}$ のグラフをかけ。
比例定数は $\displaystyle{ \color{red}{2} \over \color{red}{3} }$
→ 右に 3 進んで、上に 2 進む直線
比例のグラフを「読む」問題
では、今度は比例のグラフを読み取ってみましょう。
グラフを読み取って「xとyの関係を式で表す」問題です。
【例題2-1】
右に 1 進んで、上に 2 進んでいるので、
比例定数(傾き)は $\displaystyle{ {\color{red}{2} \over \color{red}{1} } = 2 } $
よって、$y = 2x$
【例題2-2】
右に 3 進んで、上に 2 進んでいるので、
比例定数(傾き)は $\displaystyle{ { \color{red}{2 } \over \color{red}{3} } } $
よって、$\displaystyle{ y = {2 \over 3} x} $
【例題2-3】
右に 2 進んで、下に 3 進んでいるので、
比例定数(傾き)は $\displaystyle{ { \color{red}{−3} \over \color{red}{2} } = −{3 \over 2 } } $
よって、$\displaystyle{ y = −{3 \over 2 }x } $
参考:「比例」と「比」の関係
実は「比例」と「比」は繋がっています。
簡単に言えば、「比例」とは「比が変わらない(一定である)こと」です。
初めに挙げた例「$1$本$100$円のペンがあって、$x$本買ったら合計 $y$円になる」で言えば、
$= x:y$
$= 1:100$
という比がずーっと成り立ちます。
ペン$1$本で $100$円
ペン$2$本で $200$円
ペン$3$本で $300$円
・
・
・
ペン $x$本で $y$円
ここで、
という比例式を解くと
が求まります。
このように「比例の問題」は「比」を使っても解くことができます。
似たような比例の問題をマスターしたい人はこちら。
準備中
質問・要望があれば気軽にコメントください👍