中学理科の圧力(パスカル Pa)の求め方がよくわからない・・・
スポンジにかかる圧力の計算のやり方でつまづいている
「圧力の公式」の覚え方をわかりやすく丁寧に教えてほしい!
こういった要望に応えます。
中学理科の「圧力(パスカル Pa)の公式」を使う計算問題は、間違えやすい落とし穴がいくつもあります。
しっかり疑問を解消できるように、一つひとつのポイントを丁寧に解説していきます。
この記事を読めば、
- 「圧力(パスカル Pa)を求める公式」の覚え方
- 「圧力(パスカル Pa)を求める公式」の使い方
- 圧力(パスカル Pa)を求める計算問題
がマスターできます。
【中学理科】「圧力(パスカル Pa)を求める公式」の覚え方
まずは「圧力(パスカル Pa)を求める公式」の覚え方です。
$\displaystyle{圧力[Pa] = {面を垂直におす力[N] \over 力がはたらく面積 [m^2]}}$
学校や塾では、このように習ったと思います。
ですが、このままの形だとハッキリ言って覚えにくいし、使いにくいですよね。
この「圧力(パスカル)の公式」の覚え方のポイントは
ということです。
つまり、
必ずこの形で覚えましょう。
- 分子(上):$ $ $N$ (ニュートン)
- 分母(下):$ $ $m^2$ (平方メートル)
公式を何回か紙に書いて覚えたら、次に進みましょう。
【中学理科】「圧力(パスカル Pa)を求める公式」の使い方
次に、「圧力(パスカル Pa)を求める公式」の使い方を説明します。
圧力(パスカル Pa)の計算は、
- $N$(ニュートン)
- $m^2$(平方メートル)
この2つを求めるところからスタートします。
N(ニュートン)の求め方
N(ニュートン)は「力の大きさ」の単位で、
として計算します。
例えば、
- $500g = 5N$
- $250g = 2.5N$
- $1.5kg = 1500g = 15N$
のように、「質量(g、kg)は N に直す」ということを忘れずに!
m²(平方メートル)の求め方
m²(平方メートル)は面積の単位です。
重要なポイントは、
そんなの当たり前じゃないか!と侮(あなど)るなかれ。
圧力の計算で ものすごーくミスが起こりやすい のが、この $m^2$(平方メートル)です。
例えば、縦 $20cm$、横 $30cm$ の長方形の面積は何$m^2$ですか?
試しに自分で計算してみてください。
【考え方】
- 縦 $20cm = 0.2m$
- 横 $30cm = 0.3m$
よって、面積は、
$0.2 × 0.3 = 0.06 (m^2)$
どうでしたか?ちゃんと求められましたか?
圧力(パスカル Pa)の求め方【計算問題】
【例題】
上図のような 3辺の長さがそれぞれ $15cm$、$20cm$、$30cm$ で、質量が $1.8kg$ の直方体がある。
この直方体をA、B、Cの面を下向きにしてスポンジに垂直に沈み込ませて、圧力の大きさを調べる。
このとき、次の問いに答えなさい。ただし、質量 $100g = 1N$ とする。
(1) A面が下向きのときの圧力[$Pa$]を求めなさい。
(2) B面が下向きのときの圧力[$Pa$]を求めなさい。
(3) C面が下向きのときの圧力[$Pa$]を求めなさい。
「圧力(パスカル Pa)を求める計算」は、次のような手順で行いましょう。
- $ $$N$(ニュートン)を求める
- $ $$m^2$(平方メートル)を求める
- $ $$Pa$(パスカル)を求める
順に計算していきます。
① $N$(ニュートン)を求める
直方体の質量は、
$1.8kg = 1800g = $ $18N$
② $m^2$(平方メートル)を求める
A、B、C面のそれぞれの面積は、
・A面:$15cm × 20cm = 0.15m × 0.2m =$ $0.03(m^2)$
・B面:$20cm × 30cm = 0.2m × 0.3m =$ $0.06(m^2)$
・C面:$15cm × 30cm = 0.15m × 0.3m =$ $0.045(m^2)$
③ $Pa$(パスカル)を求める
(1) A面が下向きのとき
$\displaystyle{Pa = {18 \over 0.03}}$
$\displaystyle{= {18 × 100\over 0.03 × 100}}$ ・・・(注)
$\displaystyle{= {1800 \over 3}}$
$=$ $600(Pa)$
(注)分母、分子ともに100倍すると、小数が消えて計算しやすくなります。
(2) B面が下向きのとき
$\displaystyle{Pa = {18 \over 0.06}}$
$\displaystyle{= {18 × 100\over 0.06 × 100}}$
$\displaystyle{= {1800 \over 6}}$
$=$ $300(Pa)$
(3) C面が下向きのとき
$\displaystyle{Pa = {18 \over 0.045}}$
$\displaystyle{= {18 × 1000\over 0.045 × 1000}}$
$\displaystyle{= {18000 \over 45}}$
$=$ $400(Pa)$
解答をまとめると、以下の通り。
【解答】
(1) $600$ $Pa$
(2) $300$ $Pa$
(3) $400$ $Pa$
【まとめ】圧力(パスカル Pa)の求め方
「圧力(パスカル Pa)を求める公式」は、
この形で覚えましょう。
教科書や問題集でたくさん問題を解いて慣れておきましょう!
質問・要望があれば気軽にコメントください👍